投資用不動産の売却を考える際、「どれくらいの価格で売れるのか」「損をせずに手放すにはどうしたらよいのか」といった悩みを抱える方が多いのではないでしょうか。不動産の価格相場は、築年数や立地によって大きく異なり、一つひとつ丁寧に確認する必要があります。この記事では、投資用不動産の売却価格の相場の基本や、その見極め方、損をしないためのポイントについて解説します。知識を深めて、納得のいく売却を実現しましょう。
投資用不動産を売却する際の価格相場の基本的な考え方

投資用不動産の売却価格の相場を理解するには、まず「成約価格」や「平米(平方メートル)あたり単価」といった指標を確認することが重要です。たとえば、首都圏の築5年以内の中古マンションでは、東京都で約9940万円、平米単価は約193万円とされており、築年数の浅い物件ほど高値で取引されやすい傾向があります。
築年数ごとの価格推移を整理すると、築0~5年の中古マンションは比較的価格の下落が小さいものの、築10年を経ると下落率が11%前後、築20年では18%程度となる傾向が見られます。
また、築年数とともに価格は大きく下落します。たとえば、戸建ての場合、築10年で価値が約50%に、築20年で約25%にまで下がるケースが数多く観察されています。マンションでも同様の傾向があり、築25年で約50%、築30年で30%前後といった値下がりが統計上見られます。
固定資産税評価額や路線価をもとに相場を推測する方法も有効です。これらは公的な評価に基づき算出されるため、地価の動きや土地部分の価値を把握するための参考になります。特に築年数が経過した物件では、土地価値の比重が高まるため、こうした情報を活用することで実勢価格に近い相場感をつかむことができます。
| 指標の種類 | 詳細内容 | 利用の目的 |
|---|---|---|
| 成約価格・㎡単価 | 過去の実際の取引価格・平米単価 | 周辺物件と比較し相場を把握 |
| 築年数別価格推移 | 築浅から築古まで価格の変化 | 築年数による下落率の傾向理解 |
| 固定資産税評価額・路線価 | 公的に評価された土地価格 | 底値予測や土地価値確認 |
築年数・エリア別に見る投資用不動産売却価格の特徴

ここでは、築年数と地域による投資用不動産の価格傾向を示します。まず築浅ほど価値の下落が少ない傾向があり、古くなるほど価格維持率が低くなります。例えば、築5年未満のマンションは購入価格の70〜80%程度で留まるのに対し、築10年程度になるとさらに下落し、築20年以上では半値以下になることが一般的です。これは経年劣化による資産価値の減少が主な要因です。また建物の法定耐用年数を過ぎると、価値はほぼゼロと判断されるため、価格に大きく影響します。
次にエリア別ですが、東京都は中古マンション・一戸建てともに非常に高い売却価格水準を維持しています。他都市と比べて築年数が浅い傾向もあり、価格が高止まりしている一因となっています。一方、大阪府や福岡県でも価格は上昇傾向にあり、特に福岡県では再開発の影響もあって直近では売却価格が顕著に上昇しています。全国平均と比較すると、東京は圧倒的に高く、福岡は全国平均より少し低め、地方ではより控えめな傾向が見られます。
以下の表は、築5年・10年・20年という節目の築年数における代表的な都市のマンション平均売却価格の比較例です。
| 築年数 | 東京都(平均価格) | 大阪府(平均価格) | 福岡県(平均価格) |
|---|---|---|---|
| 築5年程度 | 約1億円(㎡単価約171万円) | 約5,500万円(㎡単価約85万円) | ―(直近高騰中) |
| 築10年程度 | 約8,200万円(㎡単価約132万円) | 約4,700万円(㎡単価約72万円) | ― |
| 築20年程度 | — | — | 2024年:約2,490万円 → 2025年:約2,765万円(+11%) |
このように、投資用不動産の売却価格は、築年数が浅いほど高く、古くなるほど下落する傾向が顕著です。また、都市によってその価格水準や上昇率に差がありますので、売却時には築年数と地域の両面から相場を注意深く把握することが大切です。
投資用不動産を損せず売却するための相場の見極めポイント

投資用不動産の売却で損を避けるためには、正確な相場把握が欠かせません。以下に重要な3点をご紹介します。
| ポイント | 内容 | 活用方法 |
|---|---|---|
| 公的データや流通機構レポート | 国土交通省「不動産情報ライブラリ」や不動産流通機構の成約事例を活用 | 市区町村・間取り・築年数を指定して、成約価格を把握 |
| 売却タイミング判断 | 金利動向・地域の開発計画・市況による需給バランスを確認 | 金融政策や都市計画など最新情報を定期的にチェック |
| 買取と仲介の相場差 | 買取価格は仲介価格の約7〜8割になる傾向 | 即時現金化が必要か相場追求か、目的に応じて判断 |
まず、公的なデータとして「国土交通省 不動産情報ライブラリ」や「不動産流通機構の成約事例・レポート」を用いることが大切です。これらは実際に成約された価格を示しており、投資用不動産の現実的な相場を把握するのに役立ちます。
次に、売却のタイミングを見極める要因として、金融政策や金利動向、地域における再開発などの情報が重要です。これらは市場の需要や供給を動かす要素であり、相場が上昇傾向にある時期を狙うことで、より良い条件での売却につながります。
さらに、買取と仲介の違いについて理解することも不可欠です。不動産会社による買取価格は、市場における仲介売却価格の7~8割が目安とされています。これは、リフォーム費用や諸経費、再販時のリスクを差し引いた価格になるためです。
一方で、買取を選ぶことで売却速度が速く、仲介手数料が不要であること、契約不適合責任が免除される可能性が高いメリットもあります(※)。したがって、「早期に確実に売却したい」「維持費を抑えたい」などの事情がある方には、買取も合理的な選択肢になり得ます。
最終的には、ご自身の目的や状況に応じて、「どのデータを基準に判断するか」「どのタイミングで売却するか」「買取か仲介か」を総合的に判断することが、損をしない売却につながります。
損を避けるために活用すべき相場チェックの手段

投資用不動産の売却で損をしないために、まずご自身でも相場をしっかり調べる方法をご紹介いたします。
| 手段 | 内容 | ポイント |
|---|---|---|
| 路線価や固定資産税評価額から自計算 | 国税庁の路線価図や市町村の固定資産税明細を使い、㎡単価を基に相場を推計 | 路線価は公示地価の約8割、固定資産税評価額は実勢価格の目安に。 |
| 公示地価・成約事例を見る | 国土交通省の地価公示や土地総合情報システムで、直近の成約価格情報を確認 | 成約価格は最も現実的な市場価格の指標。 |
| オンラインツールやレポート活用 | 不動産流通機構などによる相場レポートや査定ツールを定期的にチェック | 定点観測で相場変動の把握が可能。 |
まず、路線価は国税庁が毎年発表する評価額で、公示地価の約8割とされます。実勢価格に近づけるには「路線価÷0.8×1.1」などの計算を行う方法が一般的です。また、市町村から送付される固定資産税評価額をもとに「評価額×0.7」で時価水準の目安を算出することも可能です。それぞれ公式データに基づくため、信頼性の高い情報を得られます。
次に、国土交通省の「地価公示」や「土地総合情報システム」にある成約価格情報は、実際に取引された価格であり、相場を把握する上で非常に重要です。掲載内容を売却予定の物件と比較する際は、築年数や面積、立地などの条件が近い事例を選ぶことが効果的です。
さらに、オンラインツールやレポートの活用もおすすめです。たとえば、不動産流通機構の定期レポートや査定ツールを活用することで、相場の推移を習慣的に把握できます。定期的に相場をチェックすることで、市況の変化に対応しやすくなり、価格設定に安心感をもたらします。
最後に、当社では「相場に関する無料相談」や「査定のご案内」をご用意しております。ご自身で調べた値や計算結果をもとに、さらに詳しくご相談いただけますので、ぜひお気軽にお問い合わせください。専門のスタッフが、誠実にお手伝いさせていただきます。
まとめ
投資用不動産の売却を成功させるには、最新の価格相場を正しく理解することが重要です。築年数やエリアにより相場は大きく変動し、成約価格や㎡単価だけでなく、固定資産税評価額や路線価といった複数の指標を活用すると、より的確な見極めが可能です。また、市況や金利動向にも目を配りながら、データに基づいた判断で損を抑えた売却が実現できます。相場について不安があれば、いつでもお気軽にご相談ください。売却の第一歩を安心して踏み出していただけます。
