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連棟住宅の賃貸需要は今どうなっている?収益物件化のコツも解説

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カテゴリ:収益物件


近年、賃貸住宅市場ではファミリー層や広さを重視する入居者の増加によって、連棟住宅が収益物件として注目を集めています。特に都市部における賃貸需要の高まりは、連棟住宅という形態が時代に合った選択肢になりつつあることを示唆しています。本記事では、連棟住宅に関する現状の市場動向や特徴、ターゲット設定のポイント、さらには活用時に気を付けたい課題まで詳しく解説します。収益物件としての連棟住宅の可能性を、ぜひ一緒に考えてみませんか。

連棟住宅の賃貸需要を取り巻く現在の市場動向

まず、新設住宅着工に関する最近の傾向を見ますと、日本全体では住宅着工戸数が緩やかな減少傾向にありますが、「貸家」にあたる賃貸住宅は底堅さを維持しています。令和6年(2025年)の新設住宅着工戸数は約79万戸と2年連続で減少しているものの、賃貸住宅(貸家)の着工戸数は34万戸台で最大のセグメントを維持し、減少幅も小さい状況です 。

また、首都圏や近畿圏において、賃貸共同住宅(アパートやマンション)の中で、ファミリー向けの住戸床面積61㎡以上の物件の着工が増加しています。特に首都圏ではファミリータイプが23.1%、近畿圏では38.9%と高い伸びを示しており、広めの住戸に対する需要が高まっている傾向が明らかです 。

こうした市場背景から、連棟住宅は賃貸需要の高まる広めの住戸ニーズと親和性が高い収益物件として注目される可能性があります。連棟住宅は戸建住宅に近く、独立した玄関を持ちながらも複数戸を連ねる構造であり、賃貸共同住宅ほどの大規模建築には適さない立地や敷地でも活用できる点が強みです。

トレンド内容賃貸需要との関連
貸家着工の安定着工戸数は34万戸台で横ばい賃貸市場が堅調で、収益性の土台が安定
ファミリータイプの増加61㎡以上の着工増加(首都圏23%・近畿圏39%増)広め住戸へのニーズと連棟の適合性
立地柔軟性都市近郊・郊外での着工増加傾向あり連棟住宅は多様な敷地で展開可能

連棟住宅を収益物件とする際に注目すべき特性


連棟住宅は、法的には建築基準法上「長屋住宅」と位置付けられます。これは、各住戸が独立した玄関を道路あるいは敷地内の通路に接し、共用廊下やエントランスなどの共用部分を持たない構造であり、共同住宅とは異なる点です。壁のみを共有しつつ、住戸間のプライバシーを確保できる形式であることから、入居者の独立性を重視する賃貸需要にも応えやすい住まいとなります。建築基準法において「特殊建築物」に該当しない点も、法的規制からの自由度といえます。

さらに、施工規制の面でも連棟住宅には利点があります。共同住宅とは異なり、廊下幅や階段設置、耐火構造に関する厳しい基準が求められない場合が多いため、建設コストや敷地条件への柔軟性が高まります。たとえば一定以上の住戸床面積や階数で共同住宅扱いになる規定を回避することで、低コストかつ効率的な収益性向上が期待できます。

構造的にも、連棟住宅は高い採算性と賃貸ニーズの取り込みに適しています。住戸ごとに独立した玄関を持つことで、ファミリー層や郊外志向の入居者など、広めでプライバシー重視の層に訴求しやすくなります。壁しか共有しない設計は音の配慮といった住環境の改善にもつながり、入居持続力を高める要素となります。こうした構造的メリットは、賃貸ニーズの多様化が進む現代の収益物件としての価値を後押しします。

注目すべき特性内容
法的分類建築基準法上「長屋住宅」、共用部分なし、特殊建築物に非該当
施工・規制面廊下幅や耐火構造の規制が緩和される場合が多く、建設コスト・敷地対応が柔軟
収益性への活用独立性を重視する入居者に適し、ファミリーや郊外志向層など幅広い需要へ対応可能

ターゲット設定とマーケティング戦略の方向性


収益用として連棟住宅に注目される方に向けたターゲット層は、ファミリー層やディンクス(夫婦のみ)といった「広めの住戸を求める層」が中心になります。近年、首都圏や近畿圏において貸家共同住宅の中で、床面積61平方メートル以上のファミリータイプの着工戸数が急増しており、シングルやコンパクトタイプに比べて賃料上昇率も高い傾向にあります。この傾向から、連棟住宅がこの需要に合致する可能性が高いことが示されています。

賃料設定においては、住宅性能や省エネルギー性能を高めることで周辺相場との競争力を維持しつつ、入居者にとっての「賃料に見合った価値」を提供できます。たとえば断熱性能や低炭素仕様を強化することで、光熱費削減と環境配慮の両面をアピールできます。これによって入居満足度が向上し、空室リスクの低減にもつながります。

また、物件の改修や特徴づくりとしては、玄関の独立性を活かし「戸建て感覚」に近い居住性を演出することが効果的です。例えば専用庭や駐車スペースの確保、プライベート感のあるポーチ設置など、小規模でも住戸単位で付加価値を施せば、ファミリー層やゆったり暮らしたい層への訴求力が高まります。

ターゲット層 賃料設定・付加価値 改修・特徴づくりの方向性
ファミリー層・ディンクス 住宅性能・省エネ性を高めた賃料設計 専用庭やポーチ、駐車場の確保
広めの住戸を求める層 周辺賃料相場と比較した割安感の活用 戸建て感覚の住環境整備

以上のように、連棟住宅を収益物件として運用する際は、「広めの住戸を求める入居者層」をメインターゲットとし、住宅性能や省エネ性による付加価値の訴求、さらに戸建てのような住環境を創出する改修などにより、賃貸需要に応え得る魅力を増す戦略が効果的です。

収益物件としての連棟住宅活用の課題と注意点


連棟住宅を収益物件として活用する際には、賃貸経営全般に共通する課題と、連棟住宅ならではの特有のリスクが存在します。以下の表で主なポイントを整理したうえで、それぞれについて解説します。

課題・注意点 内容 対応策
築年数の経過による空室リスク 築年が進むと空室率が上昇しやすい 長期的な修繕計画と資金準備
構造耐久性・法的制約 連棟の構造的なつながりにより修繕や再構築時の対応が難しい場合 事前調査と修繕履歴の把握
経営サイクル・収益安定の視点 建物の劣化に合わせた収支の変動がある 修繕・更新を見据えた収支計画の立案

まず、築年数の進行は賃貸物件にとって大きなリスクです。国土交通省などの調査では、築10年を超えると空室率が約10%に達し、築25年を超えると30%近くに跳ね上がる傾向が見られます。このような築古化が進むと、建物の維持管理が困難となり競争力が低下しやすくなります。したがって、長期的な修繕計画や資金の準備が重要です。

次に、連棟住宅特有のリスクとして、構造的なつながりがあるため、修繕や改修時に隣接部分への影響や法的な手続きが複雑になる可能性があります。また、共有する構造要素がある場合、耐久性や設計の状況を事前に詳細に把握し、修繕履歴なども含めた調査を行うことが必要です。

そして、賃貸経営を長期にわたって安定させるには、建物のライフサイクルを見据えた収支計画が欠かせません。特に築約20年を目安に建て替えサイクルが発生しやすく、投資回収や修繕費用と経営タイミングのバランスを取った設計が求められます。

以上のように、連棟住宅を収益物件として活用するには、築年数による空室リスクや構造・法的制約への備え、そして長期収支の見通しがポイントとなります。これらを踏まえて綿密に計画を立てれば、安定的な賃貸経営が可能となります。

まとめ

本記事では、「連棟住宅 賃貸 需要」を中心に、連棟住宅を収益物件として持つ上で知っておくべき市場動向や特性、ターゲット設定、および注意点について解説しました。都市部を中心とした賃貸需要の高まりや広めの住戸へのニーズは、連棟住宅が持つ独立性やコスト面の利点と相性が良いことが分かります。また、入居層の特定や付加価値の創出が収益安定のカギであり、物件の長期管理や法的な配慮も不可欠です。今後の賃貸経営を見据え、しっかりと準備と戦略を立てることが大切です。

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處 浩之

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